2015年7月24日金曜日

予備試験口述対策その1(合格発表前にしておくべきこと)

こんにちは。

今回は、予備試験の口述試験について、論文試験後~合格発表にしておくとよいことについてです。

0.口述試験とは
(1)概要
  試験官と口頭のやりとりで法律の能力を判断される試験です。
  今年は10月24日、25日で行われるようですね。
  (法務省HP:http://www.moj.go.jp/content/001129987.pdf)
  例年、浦安にある研修所?で行われています。
  当日の流れ等はまた別の記事にしようと思います。

(2)過去問
 公式には発表されていません。
 各予備校が再現を集めていて、去年は某塾で論文合格発表後の口述模試を受験するともらえました。
 市販のものだと、

司法試験予備試験法律実務基礎科目ハンドブック〈1〉民事実務基礎
司法試験予備試験法律実務基礎科目ハンドブック〈2〉刑事実務基礎

に収録されています。
LECのものにも掲載されていますが、予備校の方で再構成したものになっていて臨場感がないので、辰巳のものがいいと思います。

(3)傾向
 過去問を見てもらえればわかると思うのですが、予備試験開始1年目、2年目あたりは、かなり細かい条文知識が問われていました。
 これが3年目あたりからやや傾向が変わり、「暗記のみではなく理解しているか」という点を測ろうという問い方になっているのではないかと思います。

(4)心構え(2015年9月3日追記)
 口述試験は、基準点を60点として、そこからの距離で点数が決まるという採点方法が採られています(司法試験予備試験口述試験の採点及び合否判定の実施方法・基準について)。
 そして、過去4年間、合格最低点は119点となっています。ということは、どちらの科目も基準点をとることができれば十分に合格できるということです。
 つまり、口述試験においては、みんなができることをできるようにしておく、ということが特に重要となってきます(これは試験全てに言えることですが)。

 それゆえ、試験対策は、みんなが使っているような本をしっかりと勉強する、という点を中心に勉強していけば落ちることはないと思います。
 


以下、対策を述べていこうと思います。

1.過去問を読む
 まずは敵を知るところからです。
 そして、過去問を見てもらえればわかると思うのですが、1年目2年目は民実・刑実ともに規則の条文番号まで問う、といった、わりと細かい知識が問われることが多かったのですが、3年目からはどちらかというと考え方を説明させることにシフトしているということがなんとなくわかると思います。

2.短答の復習
 細かい知識は問われないといっても、短答の知識は必須です。民法、民訴、刑法、刑訴の短答については9割取れる程度に勉強しておくとよいと思います。
 復習していると、論文で間違えたところを発見してつらくなることもありますが、論文が駄目だったのなら来年に向けて短答の勉強が必要なのですし、過去は変わらないのですから、やっておいた方がいいと思います。
 
 この際、論文試験の時にもらった予備試験用法文で逐一条文を確認しておくとよいです。というのは、口述では結論を回答したときに、根拠条文を訊かれることが多いので、根拠条文がパッと出てくる、あるいは、どのあたりにあるかだけでもわかる、ということが非常に大事になるからです。
 短答の問題集だけで勉強していると意外と根拠条文が出てこないということがあるので(私だけかもしれませんが)、上記のような勉強がおすすめです。

 とはいえ、筆者は落ちたことを確信していたので勉強していませんでした。合格発表後にこの記事を見ている人はそれでも間に合うので必死に勉強しましょう。
 ただ、やはり合格発表後に勉強を開始するとなると、非常に精神的につらいので、合格発表前にコツコツとやっておくことをお勧めします。

3.民実の対策
 民実の対策としては、要件事実、民事訴訟法、民事執行法・民事保全法あたりの勉強が中心となると思います。このうち、民事執行法・民事保全法はあまり勉強していないと思うので(これも私だけかもしれませんが笑)、比較的時間のあるこの時期に一通り勉強しておくとよいと思います。
 といっても、細かく勉強する必要はなく、どういった流れで執行が進むのか、どういった目的で何を保全するのか、といったことを大まかに把握できれば十分だとは思いますが。

 次の刑実の対策と、民実の対策の細かい部分についてはここに書くと長くなるので、別の記事にしようと思います。

4.刑実の対策
 刑実の対策は、短答の復習でわりと足りると思います。あとは自分が使っている基本書を読み直して、なぜ学説あるいは判例が見解を異にするのか、という点について自分の言葉で説明できるようにしておく、ということが一番の対策になると思います。

5.その他
 最後に、口述に向けた勉強以外のことについてです。
 
・選択科目の勉強
  学部生で司法試験の選択科目について何の勉強もしていない、というのであれば、プレップシリーズなどのうすい本で複数の科目を概観しておくといいと思います。口述試験の合格発表後、司法試験の出願をするまで1か月ほどしかなく、出願時に選択科目を決めないといけないので、この時期に情報を集めておくとよいと思います。

・ホテルの予約
 気が早いかもしれませんが、口述試験会場近くのホテルは早めに予約しておくべきです。というのも、口述試験が行われる時期は某ランドのハロウィンイベントと時期が被るため、近くのホテル自体、なかなか見つかりません。
 また、今年は台風が多い年みたいなので、最悪歩きかタクシーで行ける距離のホテルを今のうちに予約しておくといいと思います。
 たいていのホテルは直前でない限り無料でキャンセルできるので、合格発表前に予約しておいて損はないと思います。
 試験会場が過去と同じであるのならば、最寄はJRの新浦安駅になります。新浦安駅のホテルを予約するのがいいと思いますが、もし無理な場合は、JR京葉線、東京臨海高速鉄道のりんかい線の駅で探すといいと思います。候補としては、西船橋(京葉線)、大井町(りんかい線)、品川シーサイド(りんかい線)あたりかと。


なにかあればコメント欄にどうぞ。
ではでは。

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